旅-古木
村の端、山裾に地蔵堂がぽつんと残る。 傍らには、寄り添うようなクロガネモチの大木があり、傍らの道を通るたびについ挨拶したくなる。 久しぶりに帰ると、すぐ山側に立っていた古家が取り壊されて、周りが広くなっていて、きりりとした雰囲気が漂っていた…
但馬地方への出張。 ゆっくりと散歩をしたいがために、出来るだけ早朝家を出ることにしている。 以前は、通り道にある竹田城の姿を見るのが楽しみだったが、最近有名になりすぎたため遠慮している。 最近のお気に入りは、糸井渓谷に鎮座する大桂に出会うこと…
この輝く瞬間に会いたかった。 樹齢2000年を超えるといわれる大桂は、今年も新しい命の声を生み出していた。 キラキラ輝く、若葉の歌声。 大空に向かって、ぐーんと背伸びをして深呼吸。 どこまでもどこまでも飛んでいく。 糸井渓谷の最深部の谷で、大桂…
秋の糸井の大桂に出会いに出かけた。 大桂の紅葉に少し期待していたが、やはり但馬地方は平野部より1か月は季節が早い。 この秋一番の冷え込みの今日。 滴る水も凍り始めていた。 大桂の紅葉は、すでに過ぎ去り。 幹も凍り始めていた。 きいろに染まり、あ…
糸井渓谷の最深部に鎮座する、糸井の大桂はそろそろ衣替えの時期かなと、少し寄り道をしてみました。 国道を離れて渓谷に向かう道では、稲刈りがすっかり終わり、木々は少しずつ冬への準備を初めていました。 道が二車線から言っ車線に変わり、山が両側に迫…
しかし、なんという生命力なのだろう。 主幹は朽ち果て、生まれたひこばえもまた、風雪に倒された事だろう。 傷つけられ、なぎ倒された幹からまた、生まれ出る子供たち。。 こんこんと湧き出る、清らかな水は、まるで桂の体内から生まれ出てくる清い水。 水…
まるで異次元の世界に紛れ込んだよう。 訪れるみなが、圧倒的な存在感に引き込まれる。 桂の古木とともに流れる時間を感じたくて、もう何時間ここに留まっているのか。 時。光。風。温度。湿度。 様々な変化が組み合わさり、桂の古木を包み込む。 生まれ出る…
糸井渓谷の最奥部に鎮座する桂の雄株 古くから神木として人々に奉られて来た、桂の古木に初めて出会ったのは、三叉が咲き誇る、肌寒い3月末のこと。 赤く固く閉じた蕾が印象的だった。 季節は夏。 糸井の渓谷は、カジカガエルの涼しげな声がこだまし、オオ…
仙桜(センザクラ)と名付けられて、樽味の大桜は、桑畑の跡地にひっそりと佇んでいました。 今は、放置された桑畑。 そして、お蚕さんを育てた蚕蔵。 かつては、汗水流しながら、この大桜を見上げたのでしょう。 いろんな物語を見てきた、樹齢は千年にもな…
私市植物園には2つの谷にユリノキの大木があります。 夏には涼やかな木陰を作り、さんさんと降り注ぐを暑い日差しから人々を守ってくれる。 そして冬に向けて今度は、暖かな太陽が私達に届くよう、一斉に葉を落としてくれる。 そんな優しい心の持ち主です。…
太平洋側型と日本海型の気候がせめぎ合うこの地域には、芦生杉と呼ばれる杉がある。 日本海側の杉に属する、この杉は幹が下部から大枝に分かれるのが特徴とのこと。 枝が折れ曲がろうとも、必死で生きていくその姿は見るのもの心をとらえます。 あるものは、…
朝早い東大寺の境内は、昼間の喧騒がうそのようにひっそりとしています。 今年3回目の春日原始林の散歩にやってきました。 古木のシルエット。明るい光の中ではとても素敵なのですが、暗い夜に一人でこの道を通ると、大きなお化けの木が襲ってくるような感…
世界遺産「春日山原始林」 奈良、春日大社の社寺林として、太古の昔から守られてきた神の森を訪れました。 数千年を経た常緑の森は今、落葉の季節を迎えています。 圧倒的な大木林の迫力 苔むした木々の姿は、なんとも言えない神秘的な佇まいを感じます。 所…
私市駅から月の輪の滝に向かう中間にいつも気になっている開かずの門。 なんと、新年10日まで公開していただいているとのこと。 しかし、広大な境内の維持管理は非常に大変なようで今年で最後ということです。 境内はひっそりと静まり返り、荘厳な雰囲気を…
磐船街道を車で走っていると、大阪市立大付属植物園にさしかかる交差点手前に、良く目立つ古木があります。 その横に、訪れる人もめってに無くなってしまっている、私市の大師堂があります。 中には、道路整備などで行き場所がなくなったのでしょうか?たく…
これぞ欅 箒をひっくり返したようなと言う、図鑑の表現がぴったりな大欅が、松寶寺公園前の線路沿いの土手にあります。 毎日の通勤時には思わず、声をかけたくなる。そんな欅です。 もうすぐ落葉を迎えるこの季節、キリっとした空気の中、どっしりとたたづん…