のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

雪とふとん

笹原の高原を行く。 中央アルプス南端、恵那山の北側の峰に続く道は、笹原を行く高原の道が続きます。 窪地に生えるダケカンバはすでに落葉していた。 まるで、海原のように、東から照り付ける朝日に、照らされた笹原が風になびく。 立ち止まって、しばしこ…

高原の稜線を行く

富士見台高原から南沢山への稜線縦走の道を行く。 谷に下り、下った分再度上がる。 ちょうど、森と笹原の境目にあるのだろう、下ると森に入り、上ると笹原の眺望が開ける。 そんな景色を楽しみながらの道が続く。 舞い降りたばかりの葉っぱに、霜が白い薄化…

季節の変わり目

季節の変わり目は素敵な贈り物がやってくる。 それは、道の傍らに咲く小さな草の枯れ姿であったり、 横たわった枯草に降りた霜だったり。 冷え込んだ初秋の、高原の朝のこと 池には薄い氷が張り、ところどころの地面には霜柱も立っていた。 きりりと冷えこん…

斜陽

山では日の出前1時間に起きて、湯を沸かし 一杯のコーヒーを飲み、食事を作り 日の出とともに出発するようにしているが、 今日はちょっとゆっくりでもよいか。 白み始めた空を眺めに小屋の外にでる。 時計の表示されている日の出の時刻は過ぎたがまだ日は上…

避難小屋の夜の過ごし方

カンパーイ 一人で登ることが多い最近は、ほぼお酒は持参しなくなった。 たまには乾杯もいいものです。 冷え込んできましたね。 日が陰ると一気に気温が下がる。 今年の初鍋です。寒くなるとはやり鍋がいいですね。 地元のスーパーで買い出しした野菜をざっ…

秋は空から春は里から

見上げると、霧に曇る山腹は空から舞い降りる錦のカーテンが閉じ始めていた。 いい感じですね。 服だけは温かいのを持ってきてください。 あとの装備は私のをお貸ししますから。 1年前に登山を始め、ぽつぽつと歩いている会社の先輩が 仕事の応援に駆けつけ…

行ったり来たり

下りは、二ノ谷へと下ることにした。 二ノ谷は乙女渓谷へと交わり数々の滝とともに 流れゆくように下っていく道でもある。 渓谷の道を楽しみながら、ゆっくりと下っていく。 ジョウビタキがやって来て挨拶をしていき、 遠くで、アオゲラがドラムをたたいてい…

ありがとうございます

ゆっくりとした朝食をとり、荷物をかたずけ掃除をする。 来た時よりも綺麗にね。 一晩有難うございます。 日が登り、青空が広がる。 風は強いが、気持ちの良い一日になりそうです。 もう一度手を合わせ、帰路に就く。 名残惜しく振り返ると、山頂小屋が手を…

小秀山の夜

滑り込みで小屋につく。 振り返ると、雲の向こうに日が消えていった。 静かに小屋に入る。 今晩の住人は、私一人だけのようです。 小秀山の避難小屋はとても清潔で、中にバイオトイレも完備されていて とても綺麗で、地元の方々に愛されている山だと感じます…

暮れゆく時の流れ

上空は風が強く、雲の流れが速い。 先ほど降りれ来られた方に聞いてみると、御嶽は雲の中で 時折小雨が降ってきたので急いで降りてきたとのこと。 少し急ぐか。 振り返ると、日が西に沈んでいく。 日の入りの時刻を確認すると、17:10 小屋につくのはち…

加子母(かしも)の森

小秀山がある中津川西部周辺は、加子母(かしも)の森と言われて、 林業が盛んな地域で、この日も重機の音が谷に響いていた。 この足場の悪い急斜面に木を植えて倒し、また植える。 いつも思うが、凄いな。 三ノ谷の登山口は、伐採作業のため新しい道がつけ…

秋は何色

南方面にすれば天気は安定しているけれど、紅葉には少し早いし。 北に行き過ぎると、天候不安定。 行き先に迷った10月の連休は、以前から山頂の避難小屋で一泊してみようと 思っていた、小秀山に決めた。 小秀山の登山口の標高は約890m 丁度秋の花が花盛…

下る道 小さな一歩

下る道 来た道を下り、今度は稜線をたどり北沢峠へと下っていく。 西の伊那方面から雲が流れてくるが、丁度稜線で受け止めて 見えない壁がある可能ように谷へは流れ込んでいかない。 稜線の先にちらっと、仙丈ケ岳が顔をのぞかせる。 明日行ってみたいが、天…

白い山肌

白い山塊が衣を纏いそびえたつ。 これは。 この景色を見たくてみんなここに来るんだろうな。 白の山塊に取り付くには、小さな鎖場を何回か超えていくが そんなに心配する場所はない。 春は里から、冬は空からやってくる。 もうこの辺りは季節が変わり始めて…

稜線への道

さあ行こう ピーカンの空より雲を纏う景色に惹かれる。 下り坂の天気予報だけれど、よい日に恵まれたようです。 山と雲が絡み合い 光と雲が交差する。 周りの木々は次第に色どりがにぎやかになってきた。 ダケカンバとツガがまじりあい、複雑な色合いを見せ…

地が交わる場所 仙水峠

日の出とともに、北沢駒仙小屋のテント場立ち 谷沿いに北へと向かっていく。 この谷は、数年前の台風で大水が出て荒れてしまい、 今なお傷跡があちこちにみられる。 今年の紅葉は遅いと言われているが、 9月も最終週に入り、ほのかに色づき始めてきたようだ…

光のこと

日が暮れて、渓谷は闇に包まれてた。 横を流れる水の流れが心地よく響くき、静かな時間が流れていく。 最近のランタンは、空気入れ用の電動ポンプについている 灯りを利用している。 マクアケという小規模のクラウドファンディングみたいなのサイトで 見つけ…

南アルプス北沢峠のテント場は

月末最終日に気兼ねなく、代休を入れることが出来るようになった幸せ。。 今年は南アルプスを歩いてみたいよなと思っていたが、遠いよなーと ついつい白山へと足が向いていましたが、最近始めたオーディオブックを 聞きながら走っているとあっという間に時が…

たまにはのんびり猿投山

一緒に行きませんか? 同僚から声をかけられた。 関西から山好きが一人やって来て、若手に声をかけた。 私の山歩きは、のんびりと周りを見ながらなので、 なかなかペースが合いません。 この週末は、出張が入っていたため、 近場でしたらということで、ご一…

祈りの山

乗鞍から穂高、槍へと続く北アルプスの峰々がよく見える。 剣が峰に参る。 雲の上、どこまでも続く雄大な景色が続く この景色、空気は、山上で一夜を明かしたからこそ味わえる。 大きく息を吸いこみ深呼吸してみる。 鬼が積んだ石を蹴散らしていくという賽の…

飛騨山上色溢れる

飛騨山上の山小屋のご飯は夕も朝も早い でも、去年も一昨年もこんなに早かったかな。 コロナが明けてほぼ満員のためか、これが普通の景色なのかな。 人が増えようが、少なかろうがこの景色は変わらない。 まあ、でも個人的にはのんびりしたいけど。。 平日に…

水少なきこと

一年ぶりの五ノ池小屋です。 天気の関係で空きが出たようで今年も泊まることが出来ました。 ここは人気の山小屋でなかなか予約が取れないと聞くのですが、 山は天気次第でキャンセルも多くあるので、 天気を見ながら電話してみるのもよいと思います。 今年は…

押し合いへし合い

雲が上がってきた。 独立峰の御嶽山は気流が吹き上がり雲を纏いやすいのか。 それでも雲が晴れると、これでもかと青い空が垣間見える。 夏と秋のはざま 季節の変わり目は空気のせめぎ合い 押し合いへし合いしながら少しづつ季節は巡る。 コマクサはもう種を…

雨上がりのツガの森

夜半に降った雨露が林床の葉にあたる朝日に光る。 心配していた雨も何とか持ちそうだ。 2014年のあの噴火から9年目、年号は平成だった。 この夏、やっと剣ヶ峰への規制が解除された御嶽へと足を向けた。 転勤して毎年、五ノ池小屋泊で、御嶽山に通うように…

朝日の下り道

室堂のお花畑の最後のハクサンフウロが見送ってくれた。 さよなら。 また来年会おうね。 草花の種は、確実に実り朝日に輝く。 透かして見るときちんと実がついている。 ぱちんと弾けて跳ねていくもの。 風に乗ってフワフワと空に登っていくもの。 空の向こう…

朝日の道

南竜が馬場のテント場に日が差し始めたころテント場を後にした。 前回は雲の中だった道を再度歩く。 今度はまた別の道のようだ。 空が広い。 出来損ないのうろこ雲か。 秋はもう少し先のようです。 行く道を見て 来た道を振り返る。 火が登るほうを見ると、 …

ゆるやかに流れる夜のこと

南竜のテント場に静かに日が沈む。 時の流れが緩やかになり、気持ちがほぐれていく。 空気が入れ替わりひんやりとしていく。 前回よりもテントは少ないかな。 2回目なので、室堂の丘が見える良い場所が大体分かっていているので その場所をチョイスしました…

夏の日差しと秋の風

標高2450mの室堂平まで登ってくると、草紅葉が始まっていた。 大白川の登山口が1250mなので高度差は1200mほど 100m高度を上げると気温は0.6度下がるので 登山口からだと12×0.6=7.2度ということか。 都市部の標高0mからだと14.4度温度が低い計算になる…

森林限界あたりの景色

夏、色とりどりに咲き乱れていたお花畑は、 次第に色あせ実を結び始めていた。 ハクサンフウロ わ、花火みたい。 思わず見とれてしまいます。 夏の生き生きとした感じもいいけれど、 ちょっと枯れ始めもなかなか素敵です。 魅力的な形をしているトリカブトも…

実りの季節

大蔵避難小屋をすぎるとダケカンバの樹林帯に入ると色好き始めたマユミが出迎えてくれた。 マユミとツリバナは似るが 実のの割れるはずに違いがあるという。 マユミは4つに割れ、ツリバナは5つに割れるという。 また、花弁も同じで小さな白い花がたくさん…