のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

恵那 幸せ時

チェーンスパイクを装着して下る。

良い感じに食い込み安心感が増す。

キンキンに冷えた空気に指先が冷える。

次第に日が登り、森に日が入り始めゆっくりと

ゆっくりと、気温が上がっていく。

この中で生きている動物は、この時をこの瞬間をとても楽しみに待っていたり

太陽とともに、眠ったりするのだろう。

人は衣が無ければ、ここでは一晩さえ過ごすことが出来ないだろう。

お日様に思わず頭を下げ、手を合わせる。

お日様や山、森の自然などを自然と拝んできた人々の気持ちがわかる気がする。

ありがたい。

昨日、テントを張ってもよいかなと思っていた

稜線の笹原まで下りてきた。

ここを過ぎるとまた森に入っていく。

急ぐこともないし、ここで一服していくかな。

腰を下ろし、朝沸かしてテルモスに入れておいた湯をコーヒーに注ぐと

良い香りが漂い始めた。

甘い、茶菓子を一口頂く。

ああ、幸せです。