その昔、白山に住んでいた天狗が空へと飛び立った時に深い爪痕を残し三方が崩れたという。
北東・南東・南西の三方向にかけ崩落しており、登山道は痩せ尾根の通過が余儀なくされる。
国道156号沿いにある道の駅「飛騨白山」のすぐ目の前の林道の入り口を入り、つづら折れの荒れた道を上がると、突き当りが登山口となっている。
おはようございます。
今日は、私たちだけかと思ったよ。
先に到着されいた登山者グループに声をかけられた。
この山は良い山だけど人が少ないんだよとのこと。
登山口はちょうどブナやカエデの紅葉で染まっていた。
朝日で染まる森の中へと飛び込んでいく。
三方崩山は急登の山
ブナの森をつづら折れに稜線まで詰めていくが、あまりに素晴らしい光景に全くにならない。
ゆっくりと、朝日に輝く森の中を空へ空へとゆっくりと昇っていく。
林床の下草の種類も豊かで、ついつい足を止めて見入ってしまう。
山頂部分への道は痩せ尾根で少し注意を要する箇所もあったが、崩落地手前までの道はずっと急登は続くが、気軽に豊かな森を楽しめる山でした。
今年は春から、一年を通して岐阜方面の山を歩くことが出来き、大分と出会った植物たちの姿かたちが分かるようになってきた。
おまえさんは、あのときであったちっちゃな花だね。
秋になるとこんな姿になるんだ。
一人、そんなことを考えながらの野山山歩きがなんだか楽しい。
どうぞお先に。
私はゆっくり遊びながらなので。
歩き始めて小一時間ほどすると稜線にでた。
稜線付近はすでに紅葉は去り、冬枯れの森への変化していくところだった。
風と共に木々は葉を落とし、地を覆っていくことだろう。
落ち葉の布団には、ところどころに役目を終えた楽しい落とし物が落ちている。
宝探しのように、ひとつづつ拾い集めながらゆっくりと歩いていく。
あ、ウスタビガの繭だ。
見上げると稜線の曲がり角に来ていた。
ここから右に折れると、ひたすらまっすぐの道が続いていた。
こんな山もあるんだ。