山のお祭りも通り過ぎ、つい先週まで今年はいつ寒くなるんだろうと
思っていた週末、いきなり寒気が訪れるという。
三方を山に囲まれた濃尾平野は晴れだけれど、北は荒れ模様
どうしようかなと悩んで、比較的天気の良さそうな三重の鈴鹿山脈を訪れる計画を立ててみた。
テント泊でのんびりしてみたい気持ちもあるが、山の上の方は崩れるんだろうな。
どうせ、無理して歩いても楽しくないので、雨が降っても大して時間をかけずに降りてこれる、お気軽な鈴鹿の上高地にテント泊としてみました。
鈴鹿の上高地といのは、朝明渓谷から根の平峠を上がり、愛知川(えちがわ)沿いに広がる山の上の平坦な土地のことを言い、地元では有名です。
どこ行くの、大きな荷物を担いで、すれ違う人に声を掛けられるたびに、
ちょっと上でゆっくりテントでもというと、上高地ですか?
と聞かれます。
やはり紅葉はもう終わっており、葉はもう散っており、所々に錦の名残を残すだけとなっていた。
川沿いの道を何度か横切りながら峠に向けて登っていく。
しばらくすると、空が見えてくる。
あそこが根の平峠で、かつて多くのものが行きかった道でもあるという。
峠を過ぎると、四方を山に囲まれた谷が続き、丁度一番奥に見えるあたりに
愛知川が北に向かって流れており、広い平坦地が続いている。
水も豊富で、かつての炭焼き窯の後も多く残っている。
もう少し紅葉が残っているかとも思ったけれど、仕方がない。
わずかに残った紅葉の匂いと、冬枯れのさみしい風景が混在する森の中
ゆっくりと下っていく。
水の流れる音が聞こえてきた。
どうにか、雨が降る前にテントを張れそうです。
どこに場所を決めようか。
少し歩いてみることにします。