のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

季節の匂い

お月見をと思っていたが、天候は足早に変化しそうな空模様に迷いながらの三連休

比較的晴れ間が多そうな予報の南方面ということで、鈴鹿の森に行き先を決めた。

去年の初雪のころから1年ぶりかな。

久しぶりに近くの森でゆるりと楽しむことにして、ハンターにまたがる。

登り口からはゴロゴロした河原を小一時間ほど上り詰めると、

なだらかな平坦地が続く場所がある。

日光浴を楽しんでいたバッタと目が合った。

まだ緑が多い低山の森にも少しづつ変化の季節が訪れている。

雨と風が季節を運び、森の匂いが変化する。

秋の匂いが漂い始めたな。

季節には匂いがある。

春の穏やかな匂い、

夏のむせるような生の匂い。

秋のどこかもの悲しい匂い。

冬の荒涼とした風の匂い。

仰ぎ見た先の山は、まだ雲がかかっていた。

「どこまで行くの?」

峠道まで登りつけたところで出会った地元の方に声をかけられた。

「クラシの方には5組ぐらい上がっていったよ」

「どこかのんびり出来るところを見つけて、そこまでです。」

そんなやり取りをして、森に入った。