カンカン
山は森の生き物の境界
足を踏み入れる前に挨拶をする。
秋の便りが空から届き始め
すこしづつ、森が秋色に染まり始める。
そんな季節の最前線
森の生き物たちもそんな季節を敏感に感じ取り
冬ごもりを急ぎ始める。
この日、季節がぐっと後戻りして、汗ばむばかりの気温だったけれど
吹く風はやっぱり秋を感じさせ、冬がすぐそこまで来ていることを予感させる。
野山に出ると季節を敏感に感じる。
空の色、風の香り、木々の色
四季を感じる小さな心が糸のように集まったから。
小さな変化は、大きなうねりとなり舞い降りて
やがて全山を包み込み幕を閉じる。
あっというまの出来事
春の新緑、秋の紅葉
一瞬の変化のこと
空を見上げると輝き始めたもみじが燃え始めていた。