鬱蒼とした杉林を歩くとき、人の力とは、もの凄いものだといつも思う。
木を切り、植え、下草を刈り、枝を落とし、手入れを続ける。
膨大な労力と、時間を費やしはぐくんでいく木々。
孫である私の家を建てるときの柱にするんだと、祖母が杉の木を植えていたのを思い出す。
台風で、根こそぎ倒れてしまい、その希望はかなわなかったものの、その心はしっかりと私の胸の中に根付いています。
声が聞こえる
耳を澄まして目を閉じる。
すると、時をさかのぼって声を聞くことができる気がする。
さあ、目を閉じて旅立とう。
「旧暦の9月1日」は奉納相撲の日
はっけよーい!
のこったのこった。
老若男女の声がこだまする。
御在所の山は、信仰の山。
人の祈りが届く山。
まっすぐ、まっすぐ、急勾配の参道が延びる。
代わる代わる、人が参る。
一休みしておこうかな。