木の葉の散った枝先には、冬を越すもの達へのささやかなおすそ分けがぶら下がっていました。
冬になると小鳥たちは、混群と呼ばれる群れを作ります。
お互いに寄り添って助け合う。
厳しい環境を乗り越えるための知恵でもあるのだと思います。
突然にわかに小鳥たちがそわそわとし始める。
見上げると、一羽のタカが梢に舞い降りてきました。
厳しい冬に向けて、みんな生きるのに精いっぱい。
雪雲の隙間から一瞬晴れ間が覗く。
葉が落ちた枝には、暖かい衣をまとった柔らかなつぼみが、遠い春を待ちわびていました。