のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

2015-01-01から1年間の記事一覧

高島トレイル「旅に出る」

遙か天空から俯瞰してみれば、日本海と太平洋挟まれた、竜のような島国。 うねる竜の背骨に当たる部分を「中央分水嶺」と人は呼ぶ。 分水嶺は、水を左右に分ける峰 一方は、日本海へと下り、一方は太平洋へと下る分かれ道。 どちらに下るかで、出会いが変わ…

唐草模様

シダの若葉を見て、唐草模様が思い浮かびました。 独特の模様で嫌みがなく、なぜか心に残る「唐草模様」 なんだか素敵な模様だと思います。 洗練されたデザインは、時代を超え受け継がれる。 代々受け継がれてきた素敵なプレゼントは、私たちのアイデンティ…

立夏

汗ばむ日が続くようになり、夏の気配が急速に色濃くなり始めた。 立夏から立秋までの季節を夏期と呼ぶ。 蛙が鳴き始め、田植えの季節ももうすぐだ。 じっと眠っていた細胞が爆発的に活動を開始し 湧き出るように新しい命が世に放たれ、命を謳歌する。 木々の…

新緑の光響詩

大好きな、埴沙萠さんの絵日記に「新緑の光響詩」という日記が書かれていた。 最近、体調を崩されたとのことで心配している。 私市の裏山では今は樫、椎の花が元気にモクモク湧き上がっていた。 この樫椎林は、獅子窟寺を中心として本来のこの地域の林相を表…

思うこと

自然保護、環境保護というけれど、どれだけの人が、 守りたい者を具体的に意識しているのかな? 本を読むだけ、人に聞くだけの知識ではなく、五感で感じ 実感しないことには、机上だけの空論になりはしないのかなと 思うときがあります。 何を大切にして、何…

御池岳「スプリング・エフェメラル」

スプリング・エフェメラル(spring ephemeral) エフェメラルとは、「はかない・短命の・つかの間の」という語彙を持つ。 春先に花を咲かせ、落葉広葉樹林の若葉が広がる頃には地上部は枯れてなくなり、 その後は翌春まで地中の地下茎で過ごす、スプリング・…

あの山の上には、雪解けを待つ踊り子たちがいるのをしってるかい?

可憐な乙女たちは、山が眠りから覚めるのを待っていて、 山とともにお祝いの踊りを踊り始めるんだよ。 雪が溶け、暖かな日差しが台地を暖め始める、木々が萌黄色の幕が開くのを待っている。 そして待ちに待ったこけら落としの日 太陽とともにゆっくりと幕が…

御池岳「太古の台地」

鈴鹿山脈最高峰「御池岳」は、太古の昔は海の底から隆起した 生命が作り上げた石灰台地で覆われ、独特の風景を見せてくれる。 天上の台地は、なだらかな丘が続きドリーネが点在し この石灰台地と気候が多くの山野草を育む下地となっている。 古代の生命と地…

御池岳「時が止まる瞬間」

夏の伊吹山、春の藤原岳と言われる鈴鹿山系北部。 未知の山域へと足を踏み入れる。 鞍掛峠は、夜半から濃い霧で覆われていた。 雨はふらなくても霧があれば植物は水を得る。 芽生え始めた若葉いっぱいに霧を受け、空気中の水を受け取る。 山道のカタクリたち…

迷いこんでみませんか

だれと一緒にお弁当食べようかな。 あ! 虫がぶら下がってきたー GW中日のくろんど園地は、遠足の子供達で賑わっていました。(^^) ねえねえ。 一生懸命歌っているんだから、私の歌もちゃんと聞いてよ! って、キビタキさんが言ってるよ。 ホーホケキョ! 私…

銀竜草

淡い光とともに、照葉樹の森が衣替えの季節を迎える頃 0412 地の底から、竜の命が生まれ出る。 今年も竜が生まれた喜びを森が祝い照葉の木に花が咲く。 緑一段と濃くなり、地に命を吹きかける。 0430 銀色に光る竜の子供達は満月の夜、一斉に空に向かって旅…

「す」すずめ すまして すみれのかんむり

スミレの季節になると、子供とよくあそんだ、「ぐりとぐら」のかるたを思い出す。 ぐりとぐらのかるたの「す」 「す」 すずめすまして、すずめのかんむり! すみれのかんむりを、頭に冠り、つんとすました顔のすずめがなんとも愛くるしく 大人げなく、このカ…

楽しい季節

日が照ると少し汗ばむ季節を迎え、ウキウキとお弁当をもって 野山に出かけるのが一段と楽しくなってくるのは、人も昆虫も一緒のようです。 目を凝らすとあちこちに、小さな昆虫達と出会うことが多くなりましたね。 さあ、虫達との出会いの季節。 ワクワクの…

霞の色が消える時

霞桜が咲き始めると、1ヶ月に及ぶ桜の季節は厳かに終わりを迎える。 淡い水彩画のような、桜の風景が私は一番好きだ。 若草色に淡い桜色を混ぜ合わせた、このコントラストこそ、春の景色のフィナーレにふさわしい。 そして毎年楽しみにしている、家の向かい…

畑の周りで

夏野菜の準備に忙しいこの頃。 畑の脇の小さな水溜めを掃除したら、いろんないきもの顔出した。 ザリガニに、ドジョウさん。 ゆっくりしてた所ごめんね。 畑の横の田んぼは、レンゲが満開です。 最近レンゲを蒔いてくれる田んぼが多くなったようで、なんだか…

つながり

尺治の谷に幸せの青い鳥が帰ってきた。 オオルリの軽やかな声谷に響き、鶯と合唱を始めた。 お帰り、恋の季節だね(^_^) 森は次第に色合いを深め。 命を育む下地となり、あらゆるものを包み込んでいく。 やがて新しい命が産声を上げ、大空に旅立っていく。 細…

いろんなことを知りたいな。

一気ににぎやかになった野山にアカメガシワの三兄弟の花が咲く。 葉緑素がまだ行きわたっていない、葉の先がまだ赤い。 小さな葉っぱの中でいま、猛烈に化学変化が起こっている。 それはほんの小さな変化です。 見ようとしなければ気が付かない小さな小さな…

葭始生(あしはじめてしょうず)

水辺の植物も、ぐんぐんと育ち始め 空に鯉のぼりも泳ぎ始めた。 卵から生まれたばかりの生き物達が、草木に隠れ賢明に行きようとしている。 多くの危険に立ち向かい、立派な大人になる。 人も虫も、一皮むけるには、試練が必要なんだろうな。 過酷な試練を生…

祝福の歌声

若葉萌え始めた里山に霞がかかるような儚い桜が一気に花開いた。 山の中で若葉と融け合うい、夢の世界を見せてくれる霞の桜。 私はこの優しい色合いの霞桜が好きだ。 そして、数ある霞桜の中でも特別な一本の木があるのを私は知っている。 森のもののけたち…

夢のトンネル

真砂土のやせた山でも、たくましく育つ、くろんどの森の春の主役「コバノミツバツツジ」 冬の間静まり返っていた森が、春の日差しを受けてゆっくりほころんでいたが、 ミツバツツジの明かりが灯り、一気に明るくなりました。 この季節の裏山散歩コースは、秘…

そのものの名前は

かつて広大な寺社林を有した古刹「獅子窟寺」の近くに、八丈岩という大岩があり ちょうど、木々の梢とと同じ目線での風景を楽しむことが出来る。 カシなどの常緑樹、コナラなどの落葉樹、そして盛りがすぎた山桜の赤い葉など さまざまな木々達の織りなす春の…

四季のある国

お日様が天から舞い降りて、緑の野原に広がった。 ねえねえ。お母さん。 タンポポの海みたい。 春うららかな日差の中、子供たちが駆け回る。 年に一回のタンポポのお祭りが、今年も私市植物園にやってきた。 春はカンサイタンポポが一斉に咲き誇る。 今日は…

瑞々しい

命の輪廻は途切れることなく、今年も続き大地から命が湧き上がってきた。 ■瑞々しい 「光沢があって若々しい。また、新鮮で生気があること」 世はまさに、生気がみなぎっているのが目に見えて感じ、 森はやっぱり生きているんだと、つくづく思う。 幾千、幾…

元気いっぱい

窓の外から見る、森の色合いが、刻々と変わっていくこの頃 ともすると、変化に置いて行かれているんじゃないかと心配している自分がいる。 つい10日ほど前 卵からかえったばかりの雛のような可愛らしい姿で芽吹き始めた森の木々たち。 触ると壊れそうに繊…

はじまりは雨

季節の変わり目にはよく雨が降る。 それは、地球上における日本という国土の特色でもある。 豊かな雨は守を育て、生命を育み養ってくれる。 すべての始まりは「雨」 冷たく、暖かく。 枯れ葉をぬらし、芽生えを呼ぶ雨。 雨は色も作る。 風雨によって、素敵な…

ゆるりとお昼寝

タンポポは来週が満開かなー 私市植物園が一番賑やかな季節がやってきた。 コバノミツバツツジも咲き誇り、いよいよ春本番 季節の大波がやって来た。 ありんこは忙しそうに働いているが、私はゆるりとお昼寝モード。 小春日和の中、まぶしくなり始めた日差し…

オニグルミのパーマ

秋に葉を落としたオニグルミは、冬の間静かな眠りにつく。 20150131 その寝顔は、とても愛らしい寝顔で、私市植物園に訪れる旅に会いに行くのが 毎回の楽しみになっていました。 20150117 冬山を遊び歩き、しばらくぶりに会いに行った3月末のある日、ほろり…

櫻守という仕事

「古代より日本の伝統の櫻は朱のさした淡緑の葉とともに咲く山桜」 「染居吉野ばかりが日本の桜ではない」と あまたある日本固有種・古来種を残そうと努力を重ね続けた 「笹部新太郎」の想いの私市植物園の櫻山には染居吉野はない。 ここの櫻山には、約50…

設計図

木の芽の折り紙の設計者は誰なんだろう。 カエデ とても素敵な手先をしていたんだろうな。 丁寧に折りたたまれた折り紙は、設計図通りに開いていく。 堅く閉じていた花芽がほどけてきた。 誰かが、ポンとスイッチを押したのかな。 ユリノキ うわ、ハナイカダ…

山桜

二日前まで満開に咲き乱れていた枝垂れ桜は春嵐と共に、天に登っていました。 しかし桜山のお祭りはまだ終わらない。 この日、満開で迎えてくれたのは山桜。 淡い桜色の花びらと、赤い葉が同時に出てくる山桜。 ふたつの色が混ざり合い、より素敵な色となっ…