のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

第23候:小暑<蓮始開>(はすはじめてひらく)

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皆が寝静まった闇の中、月夜に照らされて蕾みはゆっくりと膨らみはじめ
月が山の向こうに沈み、すがすがしい朝を迎えるころ花開く。

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初めて花が開くとき、かすかな匂いを放ち小さな音がするとのこと。
そっと顔を近づけて匂いを嗅ぐと、漢方薬のような匂いがした。

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匂いに訪れるのは、なぜだか蝶よりも小さな蜂たちを見かけることが多い。

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花は昼過ぎには閉じてしまい、三日間勤めを果たし、四日目の朝にその命を全うするとのこと。

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これから大きな葉っぱで夏の太陽をいっぱいに浴び、地下のおいしいレンコンを大きく太らせていく。

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その中には、数千年前の種が見ていた夢が、たくさんの夢が詰まっているのかもしれない。
そっと目を閉じて耳を澄ますと、古代の匂いがしてくる。

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