友と集う場所があり、道が続く。
幸せなことだ。
春ゼミの鳴き声が遠くから軽やかに響きわたり、天から木漏れ日が涼しげに降り注ぐ。
台風の被害もほとんどなかったようだね。
よかったよかった。
見ノ越峠から始まる、ヒュッテへの足取りがいつもより軽く感じる。
あ!
オオルリの雌かな?
季節の変わり目、春から夏に変化する今の時期は花のはざかい期でもあり
特別に目立つ花は少ないが、歩きやすい道が頂上小屋へと気持ちよく続く。
和宏さんが、いつも森の住人にお裾分けされている岩のくぼみ。
出会ったことはないけれど、まゆっちさんが、すてきな景色を眺めた意志の腰掛け。
みんなのいろんな思い出が、さらに一歩一歩の歩みを楽しくしてくれ心が弾む。
みんなの思いが目指す先は、山頂の風雪に耐えながらすべての者を優しく見守っていてくれる、山神様がいらっしゃる場所。
何事もない日々の無事をお祈りする。
ただいま。
お帰り。
そしてかんぱーい(*^_^*)
さあ飲むぞー!
食べるぞー!
寝るぞー!
和弘さんご馳走様です。
心おきなく、このひとときを楽しむこと。
そのために、ここに帰ってきたんだ。
楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、河童さんたちとはここでお別れ。
またねー
気の合う仲間が帰った後の山頂は、妙に広く感じられる。
大勢でワイワイとする遊山は、私の性分には合わないんです。
私は、ひとり遊山で、物思いに耽ることが好き。
いろんな、ものとゆっくり対峙するのが好き。
でも、この山にきて、また新たに、気の合う仲間で楽しむ遊山を知りました。
みんなの、にこにこ笑顔がよい。
一人が寂しくなったなら、心細くなったなら。
ここに帰ってくればいい。
大切な場所が一つ増えた。