日本海に出る。
近畿から瀬戸内海を通り、日本海沿いの各地を巡りながら
北海道へと行きかった北前船
その面影は時の流れとともに薄れていくが、
当時を想い起こさせるものが所々に今も残る。
そんな一つが、こういった神社の一つでもあるのだろう。
凛として、遥か遠くの海を凝視している面影は
荒海に耐え、困難に遭遇しても何度も起き上がる
海の男を想い起こさせる。
気難しくも、芯を通し神に対し真摯に祈る。
今よりも、神と人が近かった時
そんな時代も時とともに次第に薄れ元の石に戻っていき
人の記憶やつながりも段々と消えていく。
はらり、はらりとカケラとなり
止めようもない、時の流れ。
いつまで思いは残るのか。
少しでも長く残ってほしいものだと思をはせる。