山桜も散り始め、里山はミツバツツジが花広げ始め、一気に明るくなってきた。
薄暗い谷あいの照葉樹の取り付きを暫く歩くと、谷底から風が吹き上げてきた。
目の前に雪が舞い上がる。
天を見上げると、なごり雪の主がそこにいた。
そろそろかもしれないな。
毎年GW頃に現れる白い龍「ギンリョウソウ」が顔を出すいつもの場所によってみた。
あ、いたいた。
白い龍はまだ、小さな赤ちゃんだった。
今年もちゃんと、卵はかえり始めているようで安心しました。
さあ、尾根筋に向かって足をすすめる。
何気なく手をかけた木の根本に目が止まった。
あ。
なんとそこには春の妖精「春蘭」が舞い降りていた。
小さなアリが、春蘭の手のひらで遊んでいる。
その姿は、お母さんが小さな赤ちゃんに囁きかけているよう。
やっぱり出かけないと、出会いはないもの。
野山の散歩は幸せ散歩。