本格的な寒さはまだ先だけど、少しづつ季節が変わり始め
名古屋市内の自宅から望む山々にも、白いものがちらほらと見え始めた。
小雪に入り季節の駒が一つ転がったようだ。
恵那山に行ってみようか。
中津川から東に入り、神坂峠まで上り詰める。
峠にカブを停め歩き始めた。
朝風が吹くたびに霧氷が音を立てて舞い散る。
今年は暖かい日が続いているが、季節は少しずつ進み始めている。
山向こうに見える、恵那山は雲の中にある。
あ、シモバシラだ!
シモバシラは、空に向けて伸びては消え、消えては伸びる。
きれいな氷の細工に、足を踏み出すのがためらわれる。
ザクザクザク
ザクザクザク
雪とは違う、霧の結晶はとても素敵な化粧を施していく。
あっという間に溶けてしまう儚いけれど素敵な魔法
結晶は、ものによっていろんな形状があり思わずにらめっこ。
梢に残る木の実もだいぶ少なくなってきていた。
霧氷が風によって剥がれ落ちる時か、鳥が食べそこなったのか。
ぽろぽろと、小さな木の実が白い台地にこぼれている。
聞こえる鳥の鳴き声も冬のさえずりに変わっていた。
夏の鳥は南に去り、北国から新たな使者がやってくる。
鳥に国境はなく、自由に行ったり来たり。
それが本来の生き物の姿だよね。