夜間に雨は降らなかったが、小さなラジオは西の方から天気が崩れることを継げていた。
朝もゆっくりしたかったが早めに撤収したほうがよさそうだな。
朝霧のなか、寝床をたたみ里へと降ることにした。
かさかさ、テンが走り抜けて行き、一旦止まってこちらを振り返る。
ど・ど・ど
驚いた鹿が、森の奥に消えていく。
森の中は、人だけではない。
多くの命が住まう場所。
やっぱり来てよかったな。
薄いベールをかぶった、静かな森
夜明けとともに、目覚める鳥の声を聞きながら名残りを惜しみながら森を後にした。
登山口まで降った頃、ぽつりぽつりと雨が降ってきた。
駅まであと、10kmはあるよな。
まあ、新しいカッパのテストにもなるし、これぐらいの雨であれば、大丈夫というパンツの様子も試せそうだ。
結果オーライばかりではないけれど、よい遊山が楽しめました。
やっぱり一泊すると森をゆっくり楽しめるな。