のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

さざれ石(天然記念物)

国歌に歌われる「さざれ石」とはどのようなものなのか。

始めて知ったのは、 ダム湖に沈みゆく岐阜県徳山村が舞台になった、「ふるさと」という映画がテレビで放送され、どんな場所なのか興味をもって翌日バイクでツーリングに向かった時に関ケ原から徳山村に向かう道すがらで偶然出会ったことを思い出す。

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以下、現地の案内板より

■さざれ石(天然記念物)

この石は、学名、石灰質角礫岩といい、石灰石が長い年月の間に雨水で溶解し、その粘着力の強い乳状液(鍾乳石と同質)が、次第に小石を凝結、だんだん巨巌となり河川の浸食により地表に露出、苔むしたものである。

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この石にまつわる郷土の伝承として、

平安朝時代、文徳天皇(在位八五〇~八五八年)の
皇子惟喬親王(生地師の祖神)に仕えた藤原朝臣石位左衛門(歌人)が、
江州(滋賀県)君ヶ畑から木地椀の良材を求め春日村に移り住み、
江州の君ヶ畑へ通う途中、自然に凝結、苔むして巨巌となっている
珍しい石の状態を見て、ありのまま、
「わが君は、千代に八千代に さざれ石の 巌となりて 苔のむすまで」 
と詠んだのが、この石であり千代に栄える事を希った、めでたい石であるという。

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■献上 

昭和三十七年十一月二十六日
 皇居        約三屯 一個
 明治神宮      約三屯 一個
 文部省       約一屯
 池田勇人元首相   約一屯
 吉田茂元首相    約一屯

昭和三十八年四月九日
 伊勢神宮 内宮   約三屯 一個
      外宮   約三屯 一個
 供膳所床飾用

昭和五十二年十月二十七日
 天皇 皇后 両陛下     二個
 皇太子 皇太子妃両殿下   二個

昭和五十九年四月五日
 中曽根康弘首相       一個

                  春日村

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