木々は日の光を浴び、ほろほろと衣を脱ぎ捨てる。
生命の不思議に感嘆する。
橋梁の上から、谷あいを覗くと、山桜のじゅうたんが広がっていた。
見上げると質素な山桜も、鳥の目線で見るとこんなにも華やかなんだ。
日の光を浴びきらきらと光っている。
トンネルを抜け、旧道に入ってみる。
スピードを緩めると、目に入ってくる光景が倍々増していく。
愛らしい花々があちらこちらに点在して道行く人を迎えてくれる。
寄っておいで、見ておいで。
道の両側からにぎやかな声がかかる春の道の商店街。
お、猫の目が開いてきた。