稜線に上がると、日本海から吹き上がってくる風が吹き荒れており、
お地蔵さまも岩陰でひっそりと息を殺していらっしゃる。
赤坂山は琵琶湖北部に位置し、日本海と琵琶湖を挟む分水嶺の山で
関ケ原から東海へと駆け抜ける風の通り道でもある。
頂上まで行くの?
ソロだったら引き返すけど。
雨も降っていないし、たまにはいいか。
おや、強風の雲の中鮮やかなレンゲツツジが揺れている。
先週ね下見に来たんだよ。
今回、声をかけてくれたTさんがいう。
頂上直下の南斜面は北からの強風がウソのように避けられた。
ここで、ご飯にしようか。
山で風をよける地形を知るということは本当に大切だな。
何事も、経験の蓄積のもとそれを生かすこと。
そして、どこに行けば隠れ場があるか場所を知るということ。
今更ながら思いを強くした。
いや!
いい遊山でした。
有難うございます。
また行きましょうね。
とりとめのない話をしながら、相変わらず少し離れて
気ままに下っていく。
お!
いたいた。