のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

日々の暮らし-感じたこと

真冬の森のこだまたち

賑やかだったろう交野カンバスが終わって、静けさが訪れた私市植物園。 ねえねえ。 こっちにきて、このいすに腰掛けて、一緒に耳を澄ませてごらん。 小さな話し声が聞こえてくるよ。 目を閉じて、じっとしていると、どこからか小さな話し声が聞こえてきまし…

見上げること

見上げること。 かおを空にむけて、一心に見つめること。 上をむいて、前に進むこと。 小さなちいさな、すきまから、大きな空を眺めること。 あの丘を越えて、大空に旅立とう。 大きなそらに羽ばたこう。 さあ、上を向いてごらん。

かくれんぼ

かくれんぼ するもの よっといで! もういーかい。 まーだだよ。 何処かで、懐かしい声が聞こえてくる。 秋の森は、かくれんぼ。 みんなの楽しい声響く。

紅葉散歩「ひかりあふれる」

ひかる。ひかる。ひかる。 きらきら、ひかる。 天の川があふれ出し、地上にきらきらと舞い降りる。 まるで、星の国に迷い込んだよう。 幸せの光が当たり一面を満たし、一瞬のきらめきに、みな感嘆の声を上げる。 森の神様。 ありがとう。

「きりぎりすの山登り」 金子みすゞ

朝露の中あぜ道で小さなバッタに出会い、この詩を思い出した。 ちょっと不思議で寂しそうな詩。 私が持っている朗読の詩集の語りがまたよくて、大好きな詩の一つです。 ※金子みすゞの世界「朗読の旅」■「きりぎりすの山登り」 金子みすゞ きりぎつちよん、山…

武奈ヶ岳2013秋 「祈りの道」

急坂を上り詰めた場所はまさに、色彩の神が降り立った祈りの道。 神の国への門をくぐると、そこは錦の国。 観音様の歌声が聞こえる天国の国。 暗闇から響くその声は、ひとつの季節の終わりを祝う声。 黄葉と 紅葉 霞む森に降る落ち葉の音が静かに響く。 太古…

求めない

母は気に入った詩や歌を、昔から紙に書いて壁に貼り付けておくことが好き。 数年前に帰省した折に、壁に貼られていた詩を目にしていた。 以来、この詩が気になっていたが、先日「加島祥造」という人の詩だと知った。 - 求めない− すると 簡素な暮らしになる …

さようなら

少し蒸し暑さがぶり返してきた、秋の夜。 T君と、お別れをしてきた。 人はいつか別れる時が来る。 分かってはいるが、どうしてと問いかけてしまう。 告知から、治療を拒んで残りの人生を精一杯過ごしたという。 自然に身を任せるのもひとつ。 精一杯抗うのも…

冬支度

祭りの終わった静かな週末は、雨になりました。 しとしととふる、少し冷たい雨。 そろそろ、冬支度の頃でしょうか。 冷たい雨に打たれた秋の花は、キラキラと宝石のように光っている。 あ、雨が上がってきたよ。 少し光が差し始めたね。 ふと、トリネコの木…

たくさんエナガと会えた日

あ、アケビだっと思って見上げていると、エナガの群れが近づいてきた。 一羽が、アケビに取りつくと、2羽3羽とわれさきに味見を始めました。 おいしい!おいしい! 秋の味覚が好きなのは、みんな一緒だね。 この日は、あちこちでエナガの群れと出会う日で…

働き者

コウヤボウキ(高野箒・キク科) 花言葉:働き者冬枯れの枝を束ねて箒をつくる、しゅっとした姿に、くるくるっとした、愛らしい高野箒の花が咲き始めた。 その小さな豆電球のような蕾に、小さな花蜂がにやってきた。 まだ花は開かないの?と問いかけると、小…

精一杯

精一杯。 精一杯。生きました。 美しく初々しかった衣もぼろぼろになり。 羽ばたくのも苦しいけれど、もう少し。 もう少し、生きていることを感じたい。 狐の孫がそっと傍らで見守っていた。

きのこの家族

雨上がりの森のなか、小人のおうちの窓辺で光る小さなランプが光ってる。 まあ、素敵な手作りランプ 私の部屋に飾りたいな。 キノコの家族が相談してる。 誰の部屋に飾るのかな。(^^♪

よりそう

よりそうってなんだろう。 よりそうってどういうことだろう。 よりそうって なんだろう。

心の鏡

闇の訪れとともに何かが動き出す。 暗闇の森をの中に広がる、静寂の泉。 なんだか引きこまれそう。 怖い。 気味が悪い。 綺麗。 不思議。 人それぞれ池の中に浮かび上がる心の風景に見入り佇む。 真夏の世に浮かび上がった静寂の泉は、人の心を映す魔法の鏡…

十字花

十字花が咲きはじめた。 日陰にひっそりと咲く、白い十字の花。 撫でると独特の強烈な匂いが漂う。 思わず子供の頃を思い出す、私にとってはとても懐かしい匂い。 小さな小さな白い硬い卵が、森の子守唄が聞こえると少しづつ衣を緩める。 まるで、産着に包ま…

光生まれる時

山が深い眠りから覚めるとき。 キツツキのドラミングの音が森に響き、闇のベールが溶けていく。 光が姿あるものとしてそこに存在する輝く光。 光生まれる瞬間。 世界が命を注ぎ込まれ、次々と生き返っていく瞬間。 小さな波がだんだんと多くなり。 うねり、…

ゆるめること

森に入ると、ふわっと心が緩む。 それは、私の大切な時間。 =ヤエムグラ= 朝日が差し込む森の中に足を踏み入れ、木々や生き物たちと会話をしながら過ご す時間。 小さな恋の瞬間をこっそり覗いたり。 親子のいたわりを垣間ると、思わず笑みがこぼれてしま…

ここは何処

目に見えるようで見えない「光」 物を見ると言うのは、光を見ていることという。 くろんどに通じる谷間の道を、尺治(しゃくじ)の道という。 奈良へ通じるこの道は、古くから多くの人々が行き来した道だという。 光は何処からやってくるのだろう。 過去か、…

朝の露

大気の中に水は姿形を変えて、出たり入ったりすることが出来る。 いや、逆かもしれない。 大気が、水を優しく包んでいるのかもしれない。 夕方に止んだ週末の雨。 雨雲は東に去り、快晴の夜空となり朝方はひえこんだ日曜日。 早朝の野原に出てみると、素敵な…

雨宿り

雨の私市植物園に出かけてみると、そこには雨の日でしか出会えない風景がありました。 ねえねえ、みてみて。 近づいてみてみると、「食べないとお大きくなれないもん」 丸々と太った食欲旺盛な芋虫が、むしゃむしゃと音を立てて 雨など関係なし! 一心不乱に…

流れる血

一年の限られた一瞬、不思議な体験ができる瞬間がやってくる。 ねえねえ知ってるかい? すべての生き物には血液が流れているんだよ。 そう、私達の周りに沢山生えている植物も例外ではないんだ。 緑色の皮膚の下や、硬い幹の中にも私達と同じ赤い血が流れて…

春山の声(蓬莱山)

気品あふれた姿。 国鳥の「雉」の凛々しい姿にほれぼれとする。 雉が見下ろす先は、水がはられ、田植えを待つ棚田が延々と広がるり琵琶湖につながる。 いにしえの昔から、空から降り注いだ恵みの水をうまく利用してきた。 恵みの源を辿り、比良へ分け入る。 …

楽しい里山

ちょっと肌寒く、野山歩きには気持ちがいいゴールデンウィークの里山の谷間では、 魅力的な植物たちが花開いていました。 そろってニョキニョキ顔を出している、「ギンリョウソウ」 なんだか森の音楽にあわせてダンスを踊っているよう。 ねんねこに包まれて…

飛んでいこう

里の桜の終わりと共に、人々のお祭り気分もひと段落する頃、里のおやまの木々が、一斉に目覚めます。 森全体が淡い色に包まれ、風に揺られ歌を歌う。 ◆全体をみる 普段はまったく動きを感じることはない木々たちが刻々と成長を続ける。 昨日とは違う姿、違う…

すずめ すまして すみれのかんむり

「す!」 「すずめ すまして すみれのかんむり」 「はい!」 4月に入り、お日様が地面を温め始めると、すみれの花が目を覚ます。 すみれを見ると、子供が小さい頃に楽しんだ、ぐりとぐらのかるたを思い出す。 くろんどの野山、街の道端の片隅と、あちこちに…

春の息吹

春の息吹ってなんだろう? それは、森の色が変化すること。 枯れ草色に覆われていた風景があっというまに七色に染まっていくこと。 光り輝く季節に浮かれ、森の中が一気に騒がしくなること。 春の息を吹きかけられた景色が、曇りガラスのようにモスグリーン…

早春の妖精

銀色の風が野山を駆け回り、早春の妖精たちに光の粉をふりかけると、枯葉の中でじっと待っていた早春の花達がいっせい目覚めます。 目覚めたばかりのカタクリの花は、色も薄く、柔らかそうで、まだまだ眠そう。 暗闇の中に光る一輪の太陽は、見るものの心を…

銀色の幕が開くとき

春の朝日が差し込む幻想的なくろんど「尺治の谷」 母なる太陽から注がれた光は、冷えきった大地を温め、溶かしていく。 椿のタクトが振り下ろされるといっせいに光の粒子が舞い上がり、 銀色の幕がゆっくりと開惹かれると、壮大なオーケストラが始まります。…

光の中へ

生まれくる君はこれからどこに向かうのだろうか。 厳しいことも、悲しいこともあるけれど、きっとよいことがそれ以上に有ると思う。 せめぎあう狭間の季節。 生き残った命は光を求めて祈りを捧げる。 祈りが季節の神に通じたのか、どんよりと垂れ込めていた…