人は記憶を記憶を繋ぎあわせ、連想させるとう不思議な能力が備わっていると思う。
それは本能とは違うもの。
目で見て体験した物と、先人の見た記憶と結びつけ学ぶこと。
この不思議な能力は成長する楽しみでもある。
たとえば、訪れた場所を思いだし、先人の記憶とつなぎ合わせ、新たな記憶として練り直す。
「高知の森林」という本を河童さんから貸していただいただいた。
今、高知に通い始めて5年という月日が流れこの本に目を通して新たな楽しみを見いだしている。
奥物部の最深部に位置する「影久保」という集落のこと。
お止め場として守られてきた森のこと。
私が生まれた頃まで西熊の山肌には山桜が咲き誇っていたが、森林の成長とともに、今では見られなくなっていること。
ヌル谷のナロと呼ばれる平坦地のこと。
などいろいろな記憶が詰め込まれている。
人は一人で生きているのではない。
記憶という想いを受け取り生きている。