鎌倉の街はぐるりを山に囲まれている。
山と言っても、尾根まではあっという間で、町と山がとても近く
ぐるっと、ハイキングコースが整備されている。
夜半から降り続いた雨が上がるのを待ち、ゲストハウスの最寄りの大仏坂から
歩き始めた。
雨に滑りやすい細い小道を登っていくとしばらくして、山を両岸に切り開いた
尾根に出る。
この辺りが、大仏切通しなのかな。
尾根の木々の隙間から東を望むと、入り組んだ谷に家が入り込んで立てられているのが見える。
狭い土地の中、山へ山へと食い込んでいったのであろう。
尾根の道を北へとたどる。
道は、広く細くなりながら続いているが、多くの人が歩いているのだろう
しっかりとしている。
粘土質が固まった地質を削って、階段が作られている。
これが、鎌倉の地の地質の特徴のようです。
開けた場所と、森への入り口は、マント層と呼ばれてつる植物が良く育つ場所。
たぶん、そんな環境なんだろうな。
街と山が近い道が続いていく。
朝方の強い雨に当たり、濡れ鼠のように雫を纏ったアザミの花や
黒くキラキラと光るヤブミョウガの実がよく目立つ。
水引やイヌホオズキの花も目を楽しませてくれる。
鎌倉の山は、里山の匂いのする道が続いていく。