湖を離れ、東に向かう。
以前から一度見ておきたかった場所
凍った林を抜け、ススキが生い茂る丘を青空に向かって登っていく。
春に野焼きが行われる「鉄砲木の頭」と呼ばれるススキ原は、車でくれば30分ほどでその頂に出るお手軽な散歩コースだった。
ここの風景は冬枯れの風景でよく雑誌に掲載されているが、こんなにお手軽の場所にあるとは思わなかった。
奈良の春日山みたいな感じだ。
ススキの丘は、毎年春に野焼きが行われるという。
人により手が入れられ、一新される丘にはどんな植物や昆虫が育つのだろう。
冬枯れだけでなく、芽吹きの季節も素敵なんだろうな。
今日は湖から歩いて丘の頂に立ち、富士を眺めながら、その外輪に沿って歩く計画を手ててみた。
適当な時間になったら湖に下る。
そんな気ままなコース設定です。
丘の上を抜け、北に進路を向ける。
そこは、雑木林が広がっていた。
緩やかな道が尾根に沿って遠くまで続く。
何の木だろう。
見覚えのある立ち姿
地面を覗いてみると、ブナの実がたくさん落ちていた。
地図を見ると、ここは標高1200m辺りになるんだ。
こんなに手軽にブナ林を散策できるなんて不思議な感覚です。
おや、これは、モグラでもいるのかな。
ブナが葉を落とし
ミミズが分解し
モグラがミミズを食べて地を耕す。
みんなが力を合わせて森が育っていく。
ちょっと休んでいこう。
近くの切り株に腰かけて、しばし日向ぼっこを楽しむ。
小鳥の群れが木々の間を忙し気にやってきた。
暖かな日差しを受けて楽しそうだ。
カサカサ
地面にも、シロハラなどの鳥たちがたくさん動き回る。
良い山だな。
お昼時になってきた。
そろそろ下ることにしようかな。
もう一泊してもよし。
このまま、帰ってもよし。
どうするかな。
そんな気ままな旅もたまにはいいもんだ。