のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

2012-01-01から1年間の記事一覧

冬間近

キリっとした空気の中、空に浮かぶ月が青いと感じました。 爽やかな日差を受け夏色と秋色が混ざり合い、 水面に映える木々の林は風にゆれ幻影のように揺らめきます。 近くでは冬咲きのサクラが咲き始め、確実に厳しい冬が近づいてきている予感をを感じさせま…

ユリノキ

私市植物園には2つの谷にユリノキの大木があります。 夏には涼やかな木陰を作り、さんさんと降り注ぐを暑い日差しから人々を守ってくれる。 そして冬に向けて今度は、暖かな太陽が私達に届くよう、一斉に葉を落としてくれる。 そんな優しい心の持ち主です。…

楽しい予感

昨年は鳥たちが少ないと感じましたが、今年は朝から沢山の声が響いています。 久しぶりにフィールドスコープを持ち出して、散歩に出かけてみました。 やっぱり大きく見えると可愛いな。 稲刈りの終わった田んぼには、様々な鳥たちが集まってきて落ち穂などを…

見えないもの

岩穴からのぞく空はどんよりと暗い。 雨粒が岩を伝い、ぽとりぽとりとしたたり落ちてくる。 目を凝らすと岩棚の奥に不動妙王が鎮座する。 共に雨音に耳をすませると今まで聞こえてこなかった 森の声が聞こえてくるような気がする。 ゆっくりと岩陰で雨宿りを…

鰹のたたきとかたの桜

ゆっくりと湯に浸かりながら、コップ酒を楽しみながら、 友人に借りた「神様のかるて 3/夏川 草介」を読んでいた。 すると、 「知っているか、ハル。本場のたたきは、ただ火で炙るのではない。大量のワラを持ちいるのだ。 「おいしいものを食べると元気に…

銀閣寺

すごいなこれ。 庭園に入ってすぐ、池のそばにそそり立つ「向月台(こうげつだい)」 一度、訪れてみたいと思っていた場所です。 白い砂で作られた庭園は、雪の反射と同程度の反射率を持つという。 月のひかりを室内に取り込み愛でる。 あちこちに、自然をうま…

南禅寺界隈「混ざり合う」

京阪山上から蹴上げまで歩き、インクラインと呼ばれる巨大な線路を横切る。 インクラインってなんだろうと思っていたのでですが、 この巨大な線路を琵琶湖疏水の水を利用してケーブルカーと同じ原理で 巨大な貨物列車のような感じに船をのせて運んだという。…

南禅寺界隈「変化の時」

秋の京都の散策は混雑を避けて、平日早めに訪れるのが良い。 代休を利用して平日の東山「南禅寺界隈」の散策に訪れました。 天上から徐々に降りてきた紅の神は、京都東山界隈まで舞い降り 七色に輝く変化の時を迎えていました。 ここは、日本文化を築き私達…

歩きたいがのんびりしたい

このところ散歩に出かけるのは、夕方ではなく昼間が多くなりました。 それは外でご飯が食べたいから。(*^。^*) ほんと、外で食べるご飯はなんでこんなに美味しいのだろう。 いろんなスパイスが、天から降ってくるの!? 畑で採れた新鮮野菜にちょこちょこっ…

雨のスイレン池

雨の日のお気に入りは、谷間に開ける睡蓮池の東屋。 今日も一時、場所をお借りすることにしました。 小島に浮かぶ紅葉が見ごろを迎え、滴る雨の中、 真っ赤に燃える炎が情熱的に燃え上がっているようです。 池のそばにたたずむ沼杉は今まさに新しい衣に着替…

ながぐつはいて

まるで、小さい子供が新しい「ながぐつ」を手に入れて 早く履きたくてうずうずしているかのごとく雨の日が待ち遠しい。 頼もしい相棒とともに、真っ赤に色づいたウルシの門をかいくぐり 薄暗い未開のジャングルに分け入っていく。 [ 今年生まれた小さい子供…

種・たね・タネ(水辺編)

命を伝える種は、様々な戦略で子孫を繋ぐ。 その戦略は千差万別で想像するだけでもわくわくしてしまいます。 夏の間、次々と様々な表情を見せてくれた水辺の植物達は今まさに旅立ちの時を迎えていました。 風に吹かれる準備が整い、気持ちのよい秋風とともに…

秋がやって来る

毎年秋になると私市植物園の川沿いの境界の林の中に、一本の鮮やかな黄色の木が目につきます。 数日前には鮮やかな黄色でしたが、あっという間に枯葉色になっていきます。 日が低くなっていき、輝く川面に反射して紅葉とともに道行く人々の目を楽しませてく…

現実へ

楓の森を抜けると、瑞々しい谷間の道が広がっていました。 沢の流れる音が心地よく響き、足取りも軽くなります。 一滴の水滴が、プルン、キラリと触角のように光ります。 小さな命も大きな命もいまこの瞬間を一生懸命に生きている。 動くことの出来ない者た…

北稜をへて楓の森へ

北稜の先に広がる楓の森はまさに山全体が燃えている。 一息つくために腰を下ろと静かな森の中に一筋の風が吹く。 一斉に木の葉が舞い上がり、まるでダンスを踊っているようです。 青から黄色、そしてべっこう色と万華鏡のように世界が染まっていく。 くるく…

珊瑚色

鬱蒼とした芦生杉の森を抜け出し稜線に出ると、 目の前には珊瑚色に輝く柔らかな山容が広がっていました。 こんなやさしい紅葉もあるんですね。 まさに天界から神が舞い降りる準備が出来上がったよう。 山から山へ季節の神と一緒に飛び回ってみたい。 そして…

芦生杉(あしゅうすぎ)

太平洋側型と日本海型の気候がせめぎ合うこの地域には、芦生杉と呼ばれる杉がある。 日本海側の杉に属する、この杉は幹が下部から大枝に分かれるのが特徴とのこと。 枝が折れ曲がろうとも、必死で生きていくその姿は見るのもの心をとらえます。 あるものは、…

1人でやってみるということ

金糞峠を越え少し降りた奥ノ深谷上流部には、美しい渓谷が広がる。 この場所に荷を下ろすことにしました。 テントが古く、雨の中で張るのは少し心配でしたが、天気は回復に向かいそうで一安心 今日の晩飯はキムチ鍋。 便利なものがあるものですね。 ごはんも…

母なる水瓶に見守られ

琵琶湖の西側に連なる比良山系最高峰「武奈ヶ岳」 「今日は一日しぐれだな」 「冬型の天気だし、仕方がないな」と駅員の方達が山を見上げて世間話をしている。 比良山系は、日本海側と太平表側の気候の境目にある場所で独特の植生が育つという。 そんな植生…

栃の木の下で

桜山の奥に栃の木を見つけた。 不思議なことに、今まで何度も通った場所なのにまったく気がつかなかった。 そうか、少し奥まったところにあり、夏の間は藪蚊も多いのであまり近寄らない場所だ。 そこは今、気持ちのよさそうなお昼寝場所になっていました。 …

雨の森、雨の音

■雨の森で過ごす 森に入ると、ぱっと雨の音かわります。 それはもう、びっくするほどの違いです。 いろんな音を聞きながらの雨宿りも楽しいものです。 一杯やりながら本を読んだししてごろごろ数時間を過ごす幸せ。 ふと目を覚ますと、雲が切れ青空がのぞい…

雨大好き

朝からしとしとと降り続く雨の週末。 合羽をはおり、初秋のくろんど散歩に出発です。 沢沿いの道を行く、尺次の谷は雨の中生き生きと動き回る生き物たちであふれていました。 突然の進入者に驚き、沢ガニがかさこそと逃げまどいます。 ごめんごめん。 雨が大…

セイタカアワダチソウ

「きれいだね」って言われることがない(と思う)悲しい花。 花粉症の原因だとか外来種とか、いろいろ言われる嫌われ者。 ただ、少し、生命力が強く、管理されなくなった畑や、荒れ地が増えてきて 居心地のいい場所が増えただけ。 秋風の吹くころあちこちの…

視点

十三夜の月 旧暦九月十三日を十三夜と言う。 今まで気にしていなかったのですが、なぜか今年はこのことを耳にする機会が数度あり 十五夜のほかにも、栗名月があるんだと言うことがあるんだと知りました。 ほんの少し満ち足りない月に美しさを感じる心を持っ…

ゆっくり待ちます

一緒に数々の思い出を刻んできた靴。 相棒となったのは、二十歳の頃だっただろうか。 この靴とともに、バイクで全国を旅した。 野山を歩く為、もう少ししっかりとした靴が欲しくなった。 ちょうど、東京に出かける機会があったので、河童さんお勧めのゴロー…

三嶺遊山「河童流」

■めしを炊く やっぱり飯盒飯がうまい。 私の大好きなすき焼き後のぶっかけ御飯まで出来てしまった。 この、飯盒の蓋にクルクルっとまいたタオルマフラーを挟みこむのが河童流。 圧力釜の原理ですって(*^_^*) ちなみに、翌朝には、河童流雑炊になる。 これま…

三嶺遊山「魔法の粉」

衣替えの季節を迎えた三嶺の山。 昼間は半袖でも気持ちがいい気温ですが、夜には0度近くまで気温が下がりました。 この朝晩の気温差を感じて、木々は葉を落とし冬の準備に入るため衣を脱ぎ捨てます。 その過程でとても不思議な化学変化が起こります。 ■標高…

三嶺遊山「思い」

■好きなこと 一歩一歩足を前に出しゆっくりと時間を忘れて歩くこと。 五感をとぎすませて歩くこと。 沢山の物事に興味を持つようにすることを心がけて歩くこと。 大きな目と控えめな小さな気持ちで歩くこと。 そんな散歩が私は好きです。 ■自分で考えること …

三嶺遊山「くりかえし」

今夜の寝床を天空の楽園と決め、河童さんのお気に入りの場所に天幕を張り静かに流れる時を感じる。 日が落ちるころ、楽園には雲がわく。 それは遙か昔からの繰り返されてきた神の法則。 振り返り周りの山々を見渡すと、私の立っている場所と同じように。次々…

三嶺遊山「大空に乾杯」

期待を胸に早朝の高知駅を出発。 物部村にさしかかる頃、不思議な形の山と出会う。 突然視界を、通り過ぎる鳥。 今日は何か不思議な体験ができそうな予感がする。 ■鳥になれたら 自分の翼で大空を飛ぶことができたなら、どんなに素晴らしいことでしょう。 雄…