通勤の道は、名古屋城へと続く運河沿いの道を歩いているある日
湖面が異様に騒めいている感じを受けて目を向けると、見たこともない魚の群れが集まっていた。
調べてみると、ボラの稚魚らしい。
原因は不明だが、海から10km以上もあるここまで遡上してきたようだ。
そしてこの運河にある堰に阻まれて遡上を阻まれてしまい、ここに集中しているみたいです。
あの日から2週間、3週間が経過する。
力尽きたものは、湖岸に打ち上げられたり、だんだんと数が減っているのだろうが
それでも網ですくえるほどの数が数百メートルの範囲に広がっている。
本能のまま
次の大潮を待っているのか。
海に帰れるのか。
なにを思っているのか。
苦しいだろうに。
辛かろうに。
雪が降り
雪が解け
川面が凍りそうな寒さのなか
身を寄せ合っている。
生き物は時として、何かに導かれたように不思議な行動を起こす。
まだまだ分からないことだらけの世の中
不思議がたくさんの2023年が始まった。