仕事が一段落した翌日、雨の合間を狙い、街の東側を散策してみることにした。
金沢の街は2つの川にはさまれていて、東側の浅野川は、別名「女側」と呼ばれている。
なんとなく、京都の鴨川と雰囲気が似て人と川が近い感じがする川でした。
◆卵辰山(うたつやま)
朝の川沿いの東側、街から奥まった場所に卵辰山という、小高い山があり、周辺には寺院が点在する。
雨が降り始めた。
梅雨の時期だけではなく、日本海側はこのようなどんよりした空が多いと聞く。
手水には、紫陽花の花が雨粒に打たれながら漂っていた。
寺院の中では、なにかの会合が行われていた。
都会では、お寺とのお付き合いが薄くなっているが、何かの折にはやはり、ふらりと立ち寄ってしまうのは、なぜなのかな。
山を下ると、東茶屋町がある。
茶屋とは、芸妓さんたちと遊べる場所で、金沢では東と西の川沿いに加賀藩公認の茶屋街として賑わっていたという。
ただ今はコロナの影響で閑散とし、ひっそりと寂しそうに雨に濡れていた。
裏通りに入ると、味噌と麹を作っているお店があり、なんだかふんわりした匂いが漂ってきた。
手作りの味噌・麹ってなんだかホッとして好きです。
東茶屋街から川を下ってしばらくいき、対岸に見えてくるのは主計町(かずえまち)
北国街道が浅野川を渡る「浅野川大橋」のすぐ横で、川と陸が交差する交通の要所として多くの人が行き交ったといいます。
一歩入った裏路地に龍と、どこからか三味線の音が聞こえてきた。
人っ子一人いない路地、目を閉じてゆっくりとまぶたを開けると。。。。
想像が広がります。
雨音が強くなってきた。