のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

2022-01-01から1年間の記事一覧

一歩一歩

地図で見る空木岳への道のりは長い 午後からは天気が崩れてくる予報だが、前夜YHで飲みすぎて少し出遅れた。 北側に延びる木曽駒ケ岳に向かうロープウェイはさぞ混んでいることだろう。 人混みが苦手な私は、マイナーな道が好き おや、おはよう。 ヒキ君が出…

駒ヶ根YH

週末の金曜日、ソバの花とリンゴが実り始めた伊那の谷を訪れた。 目指したのは「空木(うつぎ)岳」 標高差2000mを越えるロングコースです。 せっかくなので、県民割りを利用できると聞いた駒ヶ根YHに35年ぶりに訪れることにした。 前来た時は、バイクがずら…

雲上はまた今度

雨音で目が覚めた。 天気予報は回復に向かっていると伝えていたが、遅れているようだ。 どうするかな。 また来ればよいか。 煙る景色を楽しみながらゆっくりと下ることを決めた。 こんにちは、上はどうでした? 今シーズンは岐阜側のこの道が通れるのは今日…

増えていく楽しみ

とげとげしい葉っぱの奥に、はっとする赤い実が隠れている。 ハリブキだ。 ウコギ科ハリブキ属の木本で、木の仲間とのこと。 ゆっくりと注意していると、いろんな宝石が目に飛び込んでくる。 瑞々しい赤色をつけているのはタケシマラン このあたりの山域もだ…

腰据える

小屋の屋根を打つ雨音が小さくなり、やがて窓から差し込む光が柔らかく光りだした。 歩いてすぐの大倉山山頂横の稜線に行ってみることにした。 谷向こう 別山から三ノ峰、銚子ケ岳へと連なる白山禅定道は吹き上げる気流が くっきりと見て取れた。 時間はたっ…

荷物を置いて

季節の変わり目か、空模様はめまぐるしく変わる日が続いている。 空を見上げ、今回はゆるり遊山に徹することに切り替える。 白山の岐阜県側の登山道の中腹にある、大倉山山頂の避難小屋に荷物をデポ 様子を見ながら行けるところまで行ってみよう。 雨音が弱…

プリズム

母親が嬉しそうにガラスの三角柱を空にかざしていた。 それなあに。 これはね、プリズム お日様の光を見るための魔法の道具なのよ。 お日様にかざすと、光が虹の帯に変化した。 目を近づけて中を見る。 物が虹色に輝いている。 日本では7色と呼ばれる虹の色…

どく

猛毒で知られるトリカブト その凛とした立ち姿は何度見ても、背筋がピンと伸びる気がする。 アイヌではトリカブトの根から抽出した毒を使い狩猟に用いたという。 その肉を食するときは、加熱すると毒が分解し食することが出来るまでに弱まることを知っていた…

季節変わり

処暑(しょしょ) 暑さ止み季節の空気が入れ替わる季節 天にほど近い空の上は雲の中にあった。 天の上の花の山 初めてここに足を踏み入れた時のことを今でも忘れることが出来ない。 人知れず咲き誇る天の花々 天から降り注ぐ雫と 草花から染み出た絵の具をく…

蒙霧升降(ふかききりまとう)

立秋も末候に至り、雨上がりの朝は涼しい風が窓から吹き込んできた。 日が昇るとまだまだ残暑厳しい日が続く。 朝晩の寒暖の差が激しくなるほどに大気に含まれる水分が押しだされ深い霧となり、この時期特に霧が深くなる。 暦は本当によく考えられていると感…

寒蝉鳴(ひぐらしなく)

いつの間にか鳴き始めたセミの声が日常になり始めたかに感じた頃 ひっそりヒグラシが鳴き始める。 夏、セミたちは大地から抜けだし、希望に向かって向かって飛び出していく。 出会いを求めて危険の中へ。 そして、精いっぱい声の続く限り鳴き続ける。 生きる…

KOKUN

植物たちは、香りで話をしているという。 上橋菜穂子さんの新作「香君(KOKUN)」を読み終えた。 動くことのできないものたちは、香りで友を呼び話をする。 また、傷つけられると助けを呼ぶ お互いにすべての生き物はつながっている。 一人歩いていると、ふっ…

涼風至(すずかぜいたる)

長く永遠にも思えた子供のころの夏休み お盆を過ぎると、なんだか少し寂しい心持になったのを覚えている。 むっとする暑さの中に、ふっと涼しさを感じる風が吹く。 あれっと、空を見上げてみるが お日様からは、さんさんと強い日差しが降り注ぐ お日様をいっ…

夏休みの一日のこと

雲沸き毎日夕立が訪れしばしの涼をもたらしてくれる。 今年の夏休みは、試験勉強なんだ。 久しぶりの仲間と集まってそうつたえると、 なんか、いつあっても試験って言ってない?って。。 要領の悪い私はコツコツと人一倍の準備をしないと心配性 せっかく受験…

大河交わる場所のこと

名古屋から大阪へと向かう道 今週も、日の出とともに大阪へと向かい始めた。 右側の手前に見えるのが養老山地 その向こうに見えるのが鈴鹿の山々 ここは、3本の一級河川(木曽川、長良川、揖斐川)が合わさる場所 一級河川が並行して合わさる場所って、日本…

名阪の道

海の向こうへ就職が決まった娘に会いに、西へ西へとハンターを転がす。 何度も通った道は、大分と走りなれてきた。 石榑トンネルを抜け、人気のない河原でカジカの声を聞きながら読書を楽しむ。 日野に入ると田畑がお日様に輝く景色が続く。 琵琶湖のほとり…

美味しいやつ

あ! 美味しいやつ! つまんで、口にぽいっと放り込むと、甘酸っぱい果汁が口いっぱいに広がる。 ちょっと硬めの種の触感を楽しむ。 早春に花開いた者たちは、早くも実を結び始めていた。 森の動物たちのために、そして自分たちが子孫を残すために。 様々な…

白い花

梅雨真っ盛りの山の道は、白い花が目立っていた。 季節ごとに色とりどりの花が作画、季節によって花の色が変化するようような気がする。 温度、関わる虫たち。 風や太陽、水の量 色んなものかかわり、取捨選択されてのことわりなのだろう。 純白の花は蝶には…

混ざり合い

ゆっくりと、感じながらの山歩き 能郷白山頂上までいくのは時間的に難しそうだな。 曇り空のもと、湯を沸かし軽く休憩をとる。 今日はここまでにしておこう。 能郷白山には東側の峠からもたどれる道がある。 今度はあちらを歩いてみることにしてみよう。 同…

香りの声

滋養の雫を掌いっぱいに受けとめて大地潤う 雨上がりの匂いがする。 世界は匂いの世界で満ちていて、 匂いの言葉で話をしているという。 様々な香りの言葉に気づくと、 今まで気づかなかったことに気づくことが出来る。 音では気づかなかった事柄を感じるこ…

急な坂道

奥美濃の能郷白山へと足を向けてみた。 意外と近く素敵な場所だった。 登山口まで少し歩くようだが、今回は能郷谷からたどってみる。 沢を越える登山口からは、急登がつづくいた。 一歩一歩足を出す。 急な坂はいろいろなものが目の前に見える 地面が近くな…

まほろば

国のまほろば こころの故郷はどこにある ぽつぽつと 何かを思い出すように 何かを探す。 奥へ奥へと何かを探す。 どこまで行けば見つかるのか。 何を探しているのかは自分ではわからないが。 分からないけど、そこにある。 ふわりふわり空からひとひらの雫が…

ゆるりの時間

名古屋から大阪へたどる道も何度目か ナビなくともたどれるようになってきた。 急ぐ道ではない。 気になる場所でアクセルを緩め、景色を楽しみゆるりと流す。 とことことたどる道は、時間もかかるが これがなんとも好きな時間 ゆっくりと帰り着く場所はいつ…

案山子さん

案山子さん案山子さん 今日も見守りご苦労さま 細い通り道に案山子さんたちと、村の人は仲良く暮らしている いつも通ると、分かってはいるんだけどつい、顔ほころんみ笑顔になり アクセルも緩やかになる。 今日も一生懸命ご苦労様 ねえお母さん ちょっと一休…

紫陽花

曇り空には紫陽花が似合う。 いつも晴ればかりではないよね。 求めない。 求めないと、いろいろ変わってくる。 求められると、うれしいこともあるけれど、 対価を求められると、つらくなる。 変えることが出来るのは、自分だけ。 どちらを選ぶ?

好きなこと

御嶽を見上げる開田の村では、村人が集まり草刈りや無人販売所の手直しなど 共同作業を行われていた。 ひとりひとりの力はちいさく、出来ることは限られるけれど ふたり、さんにん、よにん と増えると倍々に出来ることが増えてくる。 木を切り倒し、岩をどけ…

春の御嶽開田道 ゆるり楽しむ

さて、今日はどこまで行こうかな。 今日は最初から頂上まで行くつもりはない。 苔の森を抜け、左側の稜線に出る。 そこからは緩やかな坂が続く道。 どこか良さそうなところで昼にして、少しゆっくりしてから下ろうと考えていた。 出来れば小屋跡まで行ってみ…

春の御嶽開田道 風と光の森のこと

差し込む光を大きな手を広げて受け止める、とげとげの葉っぱ 雨の雫に触れると、透き通る花を持つサンカヨウだ。 優しい光が差し込む、シラビソやトウヒの森は独特の生態系を作っている。 小さな鈴をつけた、タケシマランは光を浴びてチリン、チリンと軽やか…

春の御嶽開田道 静かな苔むす森

初めて訪れたときは、温泉「やまゆり荘」を目指していけばよかったのだけれど、あっちへ行ったりこっちへ行ったりと、この登山口が分からず苦労したな。 名古屋からカブで4時間 車のように車中泊が簡単にできない。 金曜日の夜出発して、何度かテントを張っ…

小屋泊まりの三ノ峰 道

道って何だろう。 人が歩くと道 けものがく道 チョウチョが通る道 他の人には見えない道だけど 想いがある人にはその道が見えるのかな。 なぜなんだろう。 視点を変えると違う道が見えるのかな。 いろんな道を見てみたい。 右に左に、上に下に、360度 三…