のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

私の野山散歩の楽しみ方

歩き始めてすぐに、結構な急登りが小一時間ほど続くが 新緑の緑の中にハッとする紅色や淡い色の躑躅が咲いていて楽しませてくれる。 私が野山を歩く楽しみは、ちょっとした驚きを見つける楽しさを味わいたいため。 おや、ザトウムシかな。 尾根沿いの木々は…

銀の竜の回廊

伝説の銀の龍 鱗を纏い、鎌首を擡げるその姿に人は、銀の竜を想い いつしかその名を「銀竜草」と呼ぶようになった。 やや湿り気のある山地に生え 集団でこちらを見ていることがある。 梅雨で雨模様の週末だったが、少しずれて晴れ間も見えそうな休日 新緑の…

川上岳「色輝く森」

サラサドウダン 最初に出会った時、ツツジの仲間だとは思いもよらなかった。 更紗(サラサ)とは、インド期限の模様の事だという。 染物の世界は奥が深く興味深い。 先ほど読み終わった(最終回を迎えた)、「あきない世傳 金と銀」では、いろいろな日本の伝…

川上岳(かおれだけ)「初めての道」

気になっていた の登山口へは4-5kmのダートが続いていた。 前日の台風の影響か、結構あれている個所が所々ある。 こういった時ハンターカブは便利です。 若いころ乗っていたXLRとまではいかないが、ダートの踏破性もそこそこあり、 ゆっくり行けば何とかなる…

美濃禅定道「今日はここまで」

ここまでかなー やはりこの道は残雪が多く、三ノ峰直下の設計を米粒のような人が登っているのが分かる。 無理すれば行けるかもしれないけど、楽しくないだろうな。 私はここまでにします。 気を付けて。 無理はしない。 徹底して教えていただいたことを守る…

美濃禅定道「空へのぼる」

今回はゆっくりと山を楽しむ予定、日帰りではもったいないので 空と相談しながら今夜の宿を決めようと思っている。 雲と同じ目線まで登り詰めてきたころ、仰ぎ見ると青空がのぞき始めたが 谷向こうにを見ると、雲が連なる。 降水確率は0%の週末だが、雨上…

美濃禅定道「にたもの同士」

クマザサとユキザサ 並んでみるととてもよくみた葉っぱです。 名前を知るとより身近に感じて友達になれる。 その名前の由来をしると、もっと友達になれる。 似た者同士を知り それぞれの違いを知る。 君の名前は? おや、笹の花が咲いている。 あっちにもこ…

美濃禅定道「扉の向こうの記憶のこと」

はっ! 江戸の昔、梯子の上で芸を披露した職人を思い浮かべた。 触れると柔らかな森の若葉たち 瑞々しく、生き生きとして生命力にあふれている。 おーばーけー 娘が小さなころ、前髪を垂らして「おーばーけー」と ふざけて遊んでいたのを思い出す。 記憶の蓋…

美濃禅定道「露の道」

標高1050mから始まる美濃禅定道は、石徹白の大杉を越えてしばらくすると、 緑映える、ブナの森を尾根道へと上り詰めていく。 木々の梢からは風に乗り、小さな花吹雪が若々しい新芽や苔の上と舞い降りて 行く者の目を楽しませてくれる。 ぽと、小さな音とと…

美濃禅定道「大神山へ帰る」

白山に住む大神が麓に降りてこられ冬を越されるという。 春になり、雪が解け田植えが行われる頃、また山に帰るという。 里の須原神社では、神事が執り行われていた週末 雨上がりの光の道を目指し、美濃禅定道を訪れた。 美濃禅定道は白山への祈りの道とされ…

分水嶺の山

稜線に上がると、日本海から吹き上がってくる風が吹き荒れており、 お地蔵さまも岩陰でひっそりと息を殺していらっしゃる。 赤坂山は琵琶湖北部に位置し、日本海と琵琶湖を挟む分水嶺の山で 関ケ原から東海へと駆け抜ける風の通り道でもある。 頂上まで行く…

一輪のイワカガミ

花の山として有名な赤坂山だけど、早春の草花はすでに姿を消し 低木の花が目立ち始めている。 コアジサイの花芽があちこちで膨らみ始め、ピンク色の空木の花が目立ち始めていた。 ゆっくりと進む季節を感じながら高度を上げていき、霧が濃くなってきた。 雲…

心の洗濯場

思ったより花が少ないですね。 今年は季節が例年より早く進んでおり、今年の風景なのでしょう。 年により季節の進みは揺れ動き、人はその力にそっと寄り添いうまく 付き合っていくことが大切だと感じます。 花が少なくてもね。 かわいい新芽や、虫たちが森歩…

端境期の伊吹山

伊吹山に行きませんか? 最近登山を始めた先輩二人+1の3名で、伊吹の山へと向かうことにした。 当日は昼からは雨予報 「一人の場合だと絶対行かない天気ですが、どうしますか?」 「行きたい」という連絡を受け、まあ、雨もシトシトの雨のようですし、 まあ…

帝釈峡「花の小道」

鬼の唐門から奥を覗くと、花園へと続く小道が奥へ奥へと続いていた。 帝釈峡の渓谷は平坦で観光客も多く行きかうが、登山地図にものっていない唐門の奥へと分け入るものはほとんどいない。 朝日が谷に降り注ぐ。 草花たちはそれぞれ、空を見上げお日様に向か…

優しい景色

山の木々は、刻々と移り変わる光に反応し色合いを変化する。 春夏秋冬で、この一瞬のが一番色が多彩になり、優しい風景だと感じる。 草花たちが次々と花広げ、あれだけ静かだった森が歌いだす。 虫も、動物も、人も 山とともに、植物とともに生きてきた。 そ…

下りながら

遥か彼方の雪山を眺めながらゆっくりした食事を楽しみ、下り始める。 今まで、地層と言えば火山活動などによってできた物だと思っていたけれど、このチャートの縞々の岩が、はるか昔の小さな小さな放散虫達が積み重なったものとは本当に信じられません。 時…

せめぎ合う景色

酒蔵から見上げた崖を登っりつめると、飛騨川と大地がせめぎあって流れる景色が広がっていた。 面白いなあー 中部界隈を歩き始めて2年がたつ。 今まで気が付かなかった景色に気付く。 そして、かつて界隈を奪い合い、せめぎ合った戦国武将の痕跡が漂う地を…

大寒の鏡開き

大寒に入った週末、飛騨川沿いの納古山南側の川辺登山口前の駐車場につくと、目の前にある創業160年を迎える平和錦酒造さんで、丁度鏡開きの新酒まつりが開催されていました。 お兄ちゃん食べていき。 酒粕に醤油を炭火で縫ってあぶったもんだよ。 こんな食…

お月様と暦のこと

薄雲がかかり始めた空の向こうに、月が登り始めた。 もうすぐ満月のようです。 満月の夜のお月様は本当に明るくあたりを照らすが、 お日様が登っていらっしゃるときのお月様は、とても控えめ。 陰に日向に私たちを見守ってくれているお月様は、なんだかお母…

空と眺望

見上げる空が広い。 仰ぎ見る空は青かった。 見上げる恵那山は帽子をかぶっていた。 お椀をひっくり返したようなその姿は、名古屋市内の家の窓からもよく見えて 毎朝、今日はどんな姿かなと、つい拝んでしまいます。 しかし今日は良い天気で、360度の展望が…

稜線の道

季節の混ぜあう初冬の稜線の道が続く 東側の斜面は、高く上った日に照らされてすっかり乾いてきた。 この北側の斜面はナギと呼ばれ、崩壊が続いている場所が複数ある。 台地は寒暖、水、地の揺れなど様々な要因で崩れていき、 崩壊と隆起を繰り返して常に変…

小雪迎える

本格的な寒さはまだ先だけど、少しづつ季節が変わり始め 名古屋市内の自宅から望む山々にも、白いものがちらほらと見え始めた。 小雪に入り季節の駒が一つ転がったようだ。 恵那山に行ってみようか。 中津川から東に入り、神坂峠まで上り詰める。 峠にカブを…

不思議な場所

登り口から小一時間で峠が見えてくる。 あそこで一休みしますか。 峠で一休みして先へ進む。 不思議なところでしょう。 1時間登ってきた山奥に、広い扇状地が広がる。 この山域は、炭焼きが盛んであちこちに窯跡があったり この道をまっすぐいくと、鉱山跡…

お久しぶりです

雲一つない青空が広がった休日 かねてから一緒に行こうと言われていた先輩とともに お互いの中間地点の山の裾野の駐車場で待ち合わせした。 久しぶりですね。 定年されて家でのんびりしていたが、再度最近働き始められたという。 体の動くうちは働くのがいい…

素敵な予感

おや、この道いいかも。 高賀山の西側は、谷から湧き出た豊かな水と森が広がっていた。 それに人もほとんど通らない。 掘り出し物の森を見つけたかも。 太陽の光が気持ちよく森に注がれ、 心地よい水音が森に響く。 渡りの小鳥のこえが風の音に合わせて歌を…

高賀山「円空が修業した山」

岐阜方面は帰りの道が混雑するのであまり足を延ばしてこなかったが 紅葉もそろそろ1000m前後まで下りてきた頃かと思い 円空も修業したという岐阜の山「高賀山」に足を延ばしてみた。 中腹の高賀神社の横を通り過ぎ、公園として整備されている駐車場から登り…

穏やかな一日の事

岐阜の下呂温泉と、長野県大滝村の間に位置する阿寺山地 今は日帰り温泉だけになっている、乗政温泉の一軒宿の軒先には 沢山の干し柿が吊るされていた。 きりりと冷える朝の空気が、干し柿を甘くし 木々を色づかせていく。 気持ちがいいな。 のんびり歩きは…

風任せ

落葉とともにもう冬籠の準備ができている。 ムラサキシキブは恥じらい気にうつむいていた。 そっと膝まづいてみると、草むらは様々な色の変化を見せてくれていた。 何色というのだろう。 不思議な色だ。 なんだか落ち着く色だ。 色って面白いな。 色っていろ…

秋色の美術館

秋色の美術館が開館した。 筆を手に取り、思い思いの色が森のキャンバスに塗られていき 山いっぱいに広がっていく。 紅葉 なんて不思議な化学変化なんだろう。 植物の体内で静かに、そして急速に変化する冬への準備 誰かがスイッチを押したように一斉に変化…