のろやま

身の回りの小さな発見と驚きを見つける旅に出かけたい

2020-01-01から1年間の記事一覧

黒部の湿原「弥陀ヶ原湿原」

雲を抜けると、湿地帯に入った。 ちょうど2000m前後の亜高山帯に位置する、高層湿原が広がる。 もう梅雨明けかな。 空の雲と、台地が同じ目線の台地には、夏を思わせる雲が沸き立ちはじめていた。 高地であるがゆえ、微生物の分解が進まず独特の植物が生…

黒部の森「森を抜ける」

標高が上がるにつれて、過去へさかのぼっているかのように、実を結んでいた草花が花開き始めてきた。 標高が高くなるにつれ、100m空に近づくにつれ、約0.6~0.7℃気温が下がっていくことが知られている。 立山駅が475m 美女平が977m そして…

黒部の森「感じること」

人は森に畏怖の念を感じていた。 確かに、なぜか森にはいると、ぞくぞくっと何かに見られているよに感じることがある。 なぜか、森にはいると五感が敏感になる。 風の音、木々が触れ合い、鳥が枝から枝に駆け回りながら近づいてくる。 かくれんぼしている虫…

黒部の森「美女平」ゆっくり歩くと

時折、ゴトゴトと聞こえてくる、ケーブルカーの音がたまに聞こえてくる中、歩き始めて1.5時間ほど、美女平駅のアナウンスが聞こえてきた。 次々に発着する、シャトルバスを横目にそのまま、「美女平遊歩コース」へと進む。 せっかく整備してあるエリアなの…

黒部の森「材木坂」

梅雨空を見上げながら今回もお預けかなと思っていたが、南の方から梅雨明けが報じられ初め、長引いた梅雨もとうとう終わりが近づいたようだ。 北陸地方は、富山、石川、福井と3県のうちどこかで雨が降っていたら梅雨明け宣言はでないと、ニュースで行ってい…

通勤の道「黒川用水」ルート

通勤の道の最短コースは、名古屋城のお堀へとつながる、黒川用水をたどる道 運河は桜並木で覆われ、都会の中にあって様々な生き物の匂いがする。 緑が濃くなり始めた木々の根本に、きらりと「ひこばえ」の葉が輝いていた。 いやー、これはきれいだな。 つい…

通勤の道「河原ルート」

通勤の道は、電車を避けて歩くようにしている。 その日の気分でコースを変えながら楽しい朝の散歩です。 春の花は枯れていき、夏の草がびっくりするほどのスピードで、ぐんぐんと伸びる、伸びる。 そして、小さな生き物たちとの出会いがまた楽しい。 久しぶ…

加賀の旅「女川に沿って」

仕事が一段落した翌日、雨の合間を狙い、街の東側を散策してみることにした。 金沢の街は2つの川にはさまれていて、東側の浅野川は、別名「女側」と呼ばれている。 なんとなく、京都の鴨川と雰囲気が似て人と川が近い感じがする川でした。 ◆卵辰山(うたつ…

加賀の旅「懐かしい匂い」

季節は、七十二節気で数えるところの「半夏生」 夜半に振った雨もやみ、仕事までのひと時、翌朝は武家屋敷の匂いが漂う、「長町界隈」に繰り出した。 前夜、お邪魔した「みよし」さん とてもおいしい料理を頂いた。 ご馳走さまでした。 さて、タイムスリップ…

加賀の旅「お城の景色」

金沢城のなかは、大阪城や他のお城とも何だか違った雰囲気が漂っている。 それは工芸に力を入れた国だからかもしれない。 大切なものは、この大きな蔵の中でしまわれていたという。 後で知ったのですが、この建物は「三十軒長屋」というらしいが、通常通るこ…

加賀の旅「大事にしたいこと」

コロナの影響で、のびのびになっていた北陸への仕事のため、特急「しらさぎ」の1番列車で北陸に向かった。北陸に足を延ばすのは久しぶり。日本海側の匂いが楽しみだ。 仕事前の早朝、宿を出た交差点で周りを見回す。そうだな、お城のほうに行ってみようかな…

初夏の伊吹山「雲現る」

雲が出てきた。 地表から空に向かって100m上がると約1度、気温が下がるという。 今度温度計をもってきて、確かめてみようかな。 地が温まると、空気が動く。 空気が動くということは風が起こる。 山の斜面に沿って空気が昇ってくると、高度の上昇ととも…

初夏の伊吹山「花の山で虫たちと遊ぶ」

景色もいいし、心地よい風も吹く。 ちょっと一休みして、おにぎりでもぱくつこうかな。 おや! ウスバシロチョウじゃない。 ケシ科のエンゴサクなどを食草とし、日本海側の多雪地方の個体は体が黒く 太平洋側の低山地の個体は、白いという。 そろりそろりと…

初夏の伊吹山「山頂へ」

だいぶ登ってきたなー 下を見下ろろすと、多くの人が思い思いに登っていた。 正面登山道以外の道もそのうち楽しんでみたいな。 これはオドリコソウかな。 図鑑を片手に、楽しんでいる方と何気ない話をしながら、花を楽しんだり。 クサタチバナ テンナンショ…

初夏の伊吹山「それぞれが生きる大地のこと」

花の山 やっぱり、伊吹は花の山です。 お花畑だけでなく、道沿いにもたくさんの花が咲いている。 伊吹山は全山石灰岩でできているという。 その成り立ちは、2.5億年前にさかのぼり、赤道直下の海底で生まれ、長い年月をかけて移動し、いま自分の目の前に…

初夏の伊吹山「あれこれ思いながら歩く楽しみ」

伊吹山は、3合目と頂上付近にお花畑が広がっている。 頂上まで駐車場で行けるため、3合目のお花畑のほうがのんびりして散策には気持がよい。・ユウスゲ 昨夜の雨もやみ、山頂にかかった雲も取れ始めた。場合によってはこのたりでのんびりと昼寝して過ごす…

初夏の伊吹山「のんびりいこう」

伊吹山は花の山として有名 お花畑は3合目と山頂の2カ所に保護地区が整備されている。 さあ、天気も良好のんびりいこう 芋虫も気持ちよさそうに伸びをしているね。 ピョンと尖った尻尾は、スズメガの仲間かな。 草むらを覗き込むと、パタパタ。パタパタと白…

初夏の伊吹山「タイムマシン」

週末、降り続いた雨が止んだ梅雨の間の晴れ間の休日 初夏の伊吹山を訪れた。 朝一番のバスで登山口につき、ゆっくりと上り始める。 登山口あたりは、都会で半月~1月ほど前に見られた草花たちが今は盛りです。 山に通うと、春は時間を巻き戻し、秋は未来の…

里山の楽しみ

葦毛(いもう)湿原を離れ、道の脇に輝く命を愛でながら、再び稜線に向かってゆっくりと登り返していく。 何でもない姿が愛らしい。 なんでかなー 低山の里山は、昆虫たちも沢山いる命豊かな森の木や花の蜜を求めて、生き物が飛び回る。 虫取り網と籠をもっ…

葦毛(いもう)湿原

ササユリの尾根を外れ、葦毛(いもう)湿原に向かって下る道をたどる。 ◆葦毛湿原 多くの湿原は、植物の遺骸が堆積した厚い泥炭層で形成されるが、葦毛湿原は、水を通さないチャート(ブラタモリでよくでてくる言葉ですね!)の上に薄く積もった土壌に、弓張…

ササユリ街道

梅雨の頃はササユリの季節です。 笹原の中に、ひっそりとササユリの蕾を見つけました。 笹の葉と、ササユリの葉 本当にそっくりです。 淡いピンク色の花が咲く、ササユリが花開くには、数年かかると聞いたことがある。 稜線沿いの道のあちこちでササユリが咲…

里山は人の匂いがする山のこと

冬枯れた林床でかわいらしい赤い実が目立つ、 ヤブコウジ(十両)がかわいらしい蕾をつけていた。 テイカカズラも冬の林床でふわりふわりと、素敵なダンスを見せてくれる植物です。 芒種の季節に花が咲き、暑い夏を越して冬の森を楽しくさせてくれる。 そん…

七十二候「蟷螂生」命の季節

蟷螂生(かまきりしょうず)に入った週末 熱くなってきたが、空は雲に覆われ日差しはなく、カンカン照りは避けられそうなので、低山もいいかなと考え、生き物たちに出会いがたくさんありそうな、葦毛湿原(いもう)をぐるりと回る、二川駅からのコースを訪れ…

来てよかったな

夜間に雨は降らなかったが、小さなラジオは西の方から天気が崩れることを継げていた。 朝もゆっくりしたかったが早めに撤収したほうがよさそうだな。 朝霧のなか、寝床をたたみ里へと降ることにした。 かさかさ、テンが走り抜けて行き、一旦止まってこちらを…

臆病であれ

いつもお世話になっている、河童さんから、こんな不安定な日にテン泊とは、今度会ったら説教だな!とおしかりを受けてしまった。 ■猿板より引用 西日本は高気圧に覆われるため日差しの届くところが多くなるが前線がやや北上すると思われる。 ◆空を観るこの日…

皐月の季節「四方に伸びる道」

のんびりということもあるけれど、少しでも地元にという気持ちもあり、今回はロープウェイを利用してみようと思ったのですが、初めて訪れる湯の山温泉は、なかなよい雰囲気の佇まい。 こんどはゆっくり温泉にでもつかりに来ますね。 ロープウェイに登場する…

皐月の季節「生き物の季節」

週末はコロナ明け?で少し飲みすぎて起きるのが少し遅くなり、どうしようかなと思案した皐月の季節の最後の週末、天気は時々不安定だが、新緑の中で一晩過ごしたいと鈴鹿山系に足を向けた。 この日は御在所岳ロープウェイで山頂まで一気に上がってそこから北…

藤原岳「ゆっくり歩く楽しみ」

軽く昼食を済ませ、バイケイソウがしげる道をくだっていくことにした。 巨大な送電線が前方に見えてきた。まるで鉄の巨人みたいだ。はるか彼方で作った電気を運ぶ道私たちの生活を支えている、裏方さんですね。 谷向こうに見えるのは、一度足を運んだことが…

藤原岳「空の上」

10合目 藤原山荘が立つ稜線に出た。 自粛明けの最初の週末、多くはない登山者が思い思いの場所で食事の準備を始めていたが、 お昼まではまだ時間もあるし、もう少し歩くことにした。 夜半の雨は回復傾向にある。 藤原岳山頂に一瞬だけ雲がかかった。 山頂…

藤原岳「春の気配」

8合目を過ぎると、自然林が目立ってきた。 石灰岩の山と言われるだけあり、痩せた道が続く。 山の反対側は、トラックがジグザクと上がる道が刻まれていた。 人は地球の贈り物を受け取り、暮らしているんだね。 大切に使わないといけないと思う。 うっそうと…